未到
河竹黙阿弥
かわたけもくあみ
kawatake mokuami
略歴
江戸時代末から明治にかけて活躍した歌舞伎の狂言作者で、江戸歌舞伎の掉尾を飾る大立者である。盗賊を主人公に据えた白浪物や、市井の人々の情を描く世話物を得意とし、『青砥稿花紅彩画』のいわゆる「白浪五人男」や『三人吉三廓初買』など、今日も上演され続ける名作を数多く残した。七五調の名調子と巧みな筋立てで観客を魅了し、幕末から明治維新という激動を越えて第一線に立ち続けた。生涯に手がけた作品は膨大で、そのあらゆる注文に応える旺盛な筆から「江戸演劇の大問屋」と称された。旧来の歌舞伎の粋を集大成しつつ、明治の新時代にも作を書いた、近世演劇最後の巨匠である。
未到