未到
曲亭馬琴
きょくていばきん
kyokutei bakin
略歴
化政期の読本作者で、江戸読本を大成した大作家。緻密な構成と勧善懲悪の思想を骨格に、壮大な物語世界を築き上げた。代表作「南総里見八犬伝」は、里見家に仕える八人の犬士が「仁義礼智忠信孝悌」の八つの徳の玉を携えて集い、義のために戦う一大伝奇小説で、実に28年もの歳月をかけて完結させた。ほかに源為朝の武勇を描いた「椿説弓張月」なども名高い。晩年は失明の身となりながらも執筆への意欲を失わず、口述筆記によって「八犬伝」を書き上げたと伝わり、その執念は文学史上に語り草となっている。膨大な考証と読書に支えられたその作風は、後世の物語文学に大きな影響を残した。
未到