未到
前野良沢
まえのりょうたく
maeno ryotaku
略歴
豊前中津藩の藩医で、日本の蘭学の先駆者の一人。オランダ語の習得に情熱を注ぎ、杉田玄白や中川淳庵らとともに西洋の解剖書『ターヘル・アナトミア』の翻訳に取り組んだ。刑場での腑分けに立ち会って書物の図の正確さに驚嘆したことが翻訳の契機になったと伝わる。辞書もほとんどない中で語学に最も通じた良沢が翻訳作業の中心を担ったが、訳文にあくまで完璧を求める姿勢から、未完成を理由に『解体新書』の刊行に自分の名を連ねることを望まなかったという。世俗の名声を求めず学問そのものに沈潜した孤高の学者として知られる。
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