未到
良寛
りょうかん
ryokan
略歴
江戸後期の曹洞宗の僧で、越後国出雲崎の名主の家に生まれた。俗世の名利を嫌って出家し、備中玉島の円通寺で厳しい修行を積んだのち、寺を持たず定住もしない遊行の生涯を選んだ。故郷へ戻ってからは国上山の五合庵などに草庵を結び、托鉢で日々の糧を得ながら、村の子どもたちと手毬をつき鬼ごっこに興じる無邪気な暮らしを送ったと伝わる。飾らぬ人柄と欲を離れた生き方から民衆に慕われ、その一方で万葉調の和歌や漢詩、闊達で気品ある書を数多く残し、後世に高く評価された。晩年には四十歳ほど年下の尼僧貞心尼と心を通わせ、二人の相聞歌は歌集『蓮の露』にまとめられている。「散る桜残る桜も散る桜」と伝わる辞世をはじめ、その飄々とした生と作品は今も広く愛されている。
未到