未到
月岡芳年
つきおかよしとし
tsukioka yoshitoshi
略歴
幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師で、「最後の浮世絵師」と称される。歌川国芳に入門し、若くして頭角をあらわした。維新前後の動乱期には、凄惨な場面を生々しく描いた「血みどろ絵」と呼ばれる無残絵で世を驚かせたが、一時は精神を病み困窮のどん底を味わったとも伝わる。やがて画業を立て直すと、歴史や物語に題材をとった格調高い歴史画や役者絵、美人画へと画境を深め、月にまつわる古今の説話を叙情ゆたかに描いた「月百姿」、幕末の侠客や事件を活写した「英名二十八衆句」、妖怪や怪異を大胆な構図でとらえた「新形三十六怪撰」など、後世に残る連作を次々と生み出した。写真や石版画に押されて浮世絵が衰退していく時代にあって、木版画の芸術性を最後まで追求し、1892年に没した。近代の挿絵画家や漫画にも連なる影響を与え、今日その芸術性は国内外で高く評価されている。
未到