江戸後期の文人画家で、備中鴨方藩士でありながら壮年で脱藩し、諸国を放浪しながら絵と琴に生きた異色の存在。俗世を離れた自由な精神を胸の内から溢れ出るように描いた山水画は、既存の流派に属さない独特の筆致を持ち、代表作『凍雲篩雪図』は日本文人画の到達点の一つとされ国宝に指定されている。七弦琴の名手でもあり、詩・書・画・琴を一身に体現した孤高の芸術家であった。