未到
歌川広重
うたがわひろしげ
utagawa hiroshige
略歴
江戸後期を代表する浮世絵師で、風景版画の名手として日本のみならず世界に名を知られる。江戸の定火消同心の家に生まれ、幼くして両親を失いながらも家業を継ぎ、かたわら歌川豊広に学んで絵師の道を歩んだ。天保期に刊行した「東海道五十三次」が爆発的な人気を博し、江戸から京へと至る宿場の四季と旅情を、雨や雪、霧といった大気の情感とともに詩情豊かに描き出して全国的な支持を得た。晩年の大作「名所江戸百景」では、手前に大きく対象を配して奥行きを生む大胆な構図を駆使し、江戸の名所を鮮やかに写し取った。その繊細な色調と構成美はゴッホをはじめとする印象派の画家たちに深い影響を与え、ジャポニスムの中核をなした。「木曽街道六十九次」も知られ、旅と自然を愛した絵師として今も広く親しまれている。
未到