未到
渡辺崋山
わたなべかざん
watanabe kazan
略歴
三河田原藩の家老を務めながら、絵師としても蘭学者としても傑出した才を発揮した幕末の異才。西洋画の陰影法を巧みに取り入れた肖像画『鷹見泉石像』は、写実の到達点として名高い。海外事情に通じた開明的な知識人として蘭学者たちと交わり、幕府の対外政策を憂えて『慎機論』を著したが、これが咎められて蛮社の獄に連座し、田原に蟄居を命じられた。謹慎中も藩に累が及ぶことを恐れ、「不忠不孝渡辺登」と記して自刃した。国を思う志ゆえに滅んだその生涯は、後世まで惜しまれている。
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