未到
紫式部
むらさきしきぶ
murasaki shikibu
略歴
平安中期の女房で、世界最古の長編小説ともいわれる『源氏物語』の作者。学者藤原為時の娘に生まれ、幼少より漢籍に親しむ聡明さを見せたと伝わる。夫と死別したのち、その悲しみを紛らわすように物語を書き始めたとされ、やがて藤原道長に見出されて中宮彰子のもとに出仕した。光源氏を主人公に、恋愛・栄華・無常を織り込んだ『源氏物語』は、人の心の機微を精緻に描いて日本文学の最高峰と評される。宮仕えの日々や同僚女房への観察、清少納言への批評までを綴った『紫式部日記』も残し、王朝の内側を今に伝えている。生没年ははっきりせず、その生涯には謎も多いが、千年を越えて読み継がれる物語を生んだ稀代の作家である。
未到