未到
平重盛
たいらのしげもり
taira no shigemori
略歴
平清盛の嫡男で、温厚篤実な人柄と厚い人望をもって平家一門を支えた重鎮。小松内大臣とも呼ばれ、専横に走りがちな父を諫めて朝廷との調和に努めた。後白河法皇と父清盛が鋭く対立したおりには、忠と孝の板挟みに苦しみながらも道理を説いて衝突を食い止めたと『平家物語』は美しく描き、その理性的で誠実な姿は乱世にあって際立つ賢者の象徴として語られる。しかし惜しくも父に先立って病に倒れ、まだ壮年で世を去った。彼という重しを失った平家はやがて統制を欠き、滅亡へと坂を転がり落ちていく。その早すぎる死は一門の運命を暗転させた分かれ目として、後世まで惜しまれている。
未到