明治の小説家・翻訳家で、言文一致体による近代小説の先駆者として知られる。話し言葉に近い文体で書かれた『浮雲』は、日本最初の近代的リアリズム小説とされる。ロシア文学に深く傾倒し、ツルゲーネフの作品を格調高い訳文で紹介したことでも名高い。理想と現実のはざまで苦悩し、後半生は官吏や新聞記者として過ごしたが、その文学的先見性は後世に大きな影響を与えた。