未到
土方歳三
ひじかたとしぞう
hijikata toshizo
略歴
武蔵国日野の豪農の家に生まれ、家伝の薬「石田散薬」を売り歩きながら剣を磨いた。近藤勇と同じ天然理心流に学び、盟友として新選組を立ち上げると副長に就き、峻烈な局中法度で隊を統率、「鬼の副長」と恐れられた。整った容貌と冷徹な規律の裏に、同志への強い情と俳句を好む一面をあわせもつ人物であったと伝わる。鳥羽伏見の敗戦後、多くの同志を失いながらも戦いをやめず、宇都宮・会津と各地を転戦して北へと向かった。最後は蝦夷地に渡って榎本武揚らの箱館政権に加わり、五稜郭を拠点に新政府軍と戦ったが、1869年、箱館の一本木関門付近で銃弾に倒れ戦死した。享年三十五。敗れゆく幕軍にあってなお最後まで武士の一分を貫いた生き様は、幕末最強の副長として今も語り継がれる。
未到