未到
勝海舟
かつかいしゅう
katsu kaishu
略歴
幕臣として幕末維新を生き抜いた政治家・海軍創設者で、貧しい旗本の家に生まれながら独学で蘭学と兵学を修め、頭角を現した人物。開国後、幕府の遣米使節に随行して軍艦咸臨丸で太平洋を横断しアメリカへ渡り、帰国後は軍艦奉行として神戸海軍操練所を開き、身分を問わず人材を集めて坂本龍馬ら多くの若者を薫陶した。日本の海軍と近代化に先見の明をもって尽くしたが、その進歩的な姿勢はしばしば幕府内で疎まれた。戊辰戦争では旧幕府側の全権を担い、新政府軍を率いる西郷隆盛と会談して、江戸を戦火から救う江戸城無血開城を実現、百万都市の破壊を回避した最大の功労者となった。維新後は新政府に出仕して海軍卿や枢密顧問官を務めたが、旧主への義理と新時代への責任のはざまで複雑な立場を生きた。歯に衣着せぬ江戸っ子気質と語録でも知られ、明治三十二年に没した。
未到