三春城主田村清顕の一人娘として生まれ、幼くして伊達政宗の正室に迎えられた。田村氏の血を引く聡明な女性で、政宗との間に嫡男忠宗ら子女をもうけ、独眼竜として知られる夫を支え続けた。政宗が仙台藩六十二万石を築いたのち、その正室として長く仙台藩祖夫人の座にあり、承応二年、八十六歳という当時としては稀な長寿を全うした。落飾後は陽徳院と号した。仙台の地には彼女を弔う瑞鳳殿近くの陽徳院霊屋が営まれ、伊達家の初代夫人として今も敬われている。