未到
帰蝶
きちょう
kichou
略歴
美濃の梟雄斎藤道三の娘で、織田信長の正室。「美濃のマムシ」と恐れられた道三の娘であることから、隣国どうしの同盟を固める政略結婚として尾張の織田信長に嫁いだ。「帰蝶」「濃姫」などの名で知られるが、その生涯を確かに伝える史料はきわめて乏しく、信長のもとでどのように生き、いつどこで没したのかさえ判然としない。輿入れの際、父道三から短刀を渡されて「信長が愚か者なら刺せ」と告げられると、「この短刀は父上を刺すことになるかもしれませぬ」と切り返したという逸話が伝わるが、これも後世に生まれた物語とされる。戦国屈指の女性でありながら実像はほとんど霧の中にあり、その謎の多さゆえに数多の物語や創作を生んできた存在である。
未到